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ワインセラーの選び方

​はじめに・・・

なぜワインセラーは必要なのか?

ワインは農作物であり、生きている飲み物です。瓶詰めされた後も、買った後も、ボトルの中でどんどん変化していきます。

いわゆる「熟成」と言われる変化で、ぶどうを発酵させて造るワインは、「熟成」を経て風味や味わいを増やしていきます。もちろん、単に長期間置いておけばいいという訳ではありません。原料となるブドウの品種、収穫された畑、収穫された年(ヴィンテージ)の気候、造り手など様々な要素によって一番美味しい「飲み頃」は違っています。早目に飲んだ方が良いタイプもあれば、10年以上経ってようやく飲み頃を迎えるワインもあり、それまでじっくり待つのもワインの楽しみの1つです。

​通常ワイナリーで飲み頃まで熟成させることはほとんどなく、ワインは生産地から出荷された後、お店を経て、最後はワインを購入した私たち自身で、飲み頃まで適切な環境で管理する必要があるのです。

ワインの飲み頃

ワインを良い状態のまま貯蔵・熟成できる最適な環境とは?

ワインは急激な温度変化を嫌います。理想は生産者のカーヴと同じ温度、1日にの温度変化が限りなく少ない場所です。

  1. 太陽の光が差し込まない

  2. 安定した温度

  3. コルクを守る高い湿度

  4. カビを防ぐ新鮮な空気対流

  5. 静かで振動がない

 

​四季の変化に富む日本の気候は理想の環境とはいえず、条件の整ったワインセラーの利用が必須となります。

​ワインセラーを選ぶ前にまず考えよう

どれくらいの本数を収納するのか?

どのくらいの本数のワインを保管したいか、まず考えましょう。

ワインセラーのカタログなどには、それぞれ収納できるワインの本数が記載されていますが、多くはボルドータイプのボトルを最大限収納した場合で換算されています。

​さまざまな形状のボトルを収納することを想定し、少し大きめのワインセラーを選ぶと良いでしょう。

どのようなワインを、どのくらいの期間保管するのか?

ワインセラーに入れる予定のワインは、どのようなワインで飲み頃までどのくらいの期間入れておくつもりなのか。それによって、適切なワインセラーが変わります。大きく分けて長期保存かデイリーワインの保管かを考えましょう​。価格やデザインより、目的に沿ったワインセラーを選ぶことが大切です。

熟成・長期保存

ワインを保存する理想的な環境とは、フランスのワイン生産地のカーブ(貯蔵庫)のような環境です。たいてい地下にあることが多いですが、年間を通じて大きな温度変化がなく、湿度も程よく保たれていて、振動も臭気も、光の影響もない場所が選ばれます。

日本の自然下ではなかなか実現しにくいこのような環境を、いかに再現するか、というのがワインセラーの目的です。庫内温度の変化をいち早く察知し、理想的な温度をキープする。適切な湿度を保つ。余計な振動や臭気、光からワインを守る。長い期間セラーにワインを入れる場合、庫内の温度管理、湿度管理、振動のわずかな差がワインに影響を与える可能性があります。

​高価なワイン長期熟成タイプはもちろん、ワインのコンディションにより配慮される方には、高性能の本格ワインセラーをお勧めしています。

デイリーワインの保管

デイリーユースだからといって、ワインにダメージを与える要素を持つワインセラーはありません。ハイエンドなセラーを使うに越したことはありませんが、やはり高性能なものは高価になります。

​保存期間がそこまで長くない場合は、デイリーユース用ワインセラーでも対応可能です。

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